◆御頭御社宮司総社~神長官守矢史料館◆
前宮の本殿から諏訪の地を見渡した後に向かったのは・・・
植木がみごとな友達のおうち。
・・・ではなく、諏訪大社の神長官を代々務めてきた守矢氏の旧居宅敷地内にある神社。なんだかピンポンぐらい押して中に入りたい気分なのである。なかったから押さなかったけど。
表札にはしっかり「神長官守矢」と書かれてあった。
ふと足元に目をやるとマンホールが。
たぶんここ茅野市の花、りんどう。
朝はまだ8時半。明るいけれどヒト気はなし。ちょっとへっぴり腰気味に門をくぐると・・・
すぐ左手に祈祷殿。祈祷は一子相伝(親→男子)で、文字通り門外不出で守られてきたのだそうだ。
残念ながら今では後継者が女性のため、秘術が伝えられることはなくなってしまったという。
守矢さんち。
守矢さんは現在ここには住んでおらず、東京で暮らしているとテレビで見た記憶があったので、誰もいないと
思い込んでいた。しかしガラガラガラっという音と共に、昔の4コマ漫画によく出てくる、「ネグリジェ姿に
ビニールキャップかぶった小太りなおばちゃん」的なおばちゃんが眠そうな顔で新聞を取りに出てきて
ものすごくびっくりした。あれは守矢さんではなかった。守矢ならぬ、守屋役に雇われたおばちゃんか・・・?
後ろ姿でも激写したかったが一瞬の出来事でそれもかなわず、今ではあれは夢だったのではと思うほど。
向かい側にはとっても現代的な史料館。朝早いのでまだ開いてない。その前にお参りを。
御頭御社宮司総社(おんとうみしゃぐじそうじゃ)
小高い丘に大きな木とともにひっそりと建つ、知らなければ総社とは思えぬほど小さいお社だった。
しっかり御柱に守られている。
守矢家は、諏訪大社で建御名方命が祀られるよりずっと前からこの地で祀られてきた土着の神の末裔
といわれ、有力だったが、諏訪の地における勢力争いに負けたのであろう、朝廷によって諏訪大社が
祀られるようになってからは神に仕える者の身分としてはナンバー2の地位に甘んじることとなった。
だが、祭政一致の時代においても、この土着の神=守矢氏の先祖を独自に祀り、守り通してきたらしい。
みさく神といわれるその神は、この地に昔から祀られてきた石棒ともいわれるが・・・
真実は守矢氏のみぞ知る。
神様がいつも見守っていらっしゃる風景は・・・
こんなかんじ。
ひとしきり散策したので丘を下りて神長官守矢史料館へ。
開館時間より前だったが、のぞいてみたら職員さんと目が合っちゃって、早いけど入らせていただいた。
御頭祭の貢物についてとか、守矢氏の歴史とか、たくさんお話を聞かせてくださった。
そして帰り際、その職員さんはとっておきの場所を教えてくださった。
お社の建っている小高い丘のすぐ近くにある古墳!逆光すぎて真っ黒だけど♨
一説には、モリヤ繋がりで、畿内での争いに負けて逃げ延びてきた物部守屋の墓だともいわれるが・・・
・・・。
さすがにそれは話がうますぎじゃないかな~